« 2022/12/05  松任谷正隆さん | トップページ | 2022/12/17 「奇跡のような日」 »

2022年12月10日 (土)

2022/12/10  空の写真家 HABU

12月5日、空の写真家として知られるHABU(羽部恒雄)君が天に旅立った。
 
思い起こせば、羽部君とは48年の付き合いになる。
彼は大学の音楽サークル「リアル・マッコイズ」の2年後輩だ。
竹内まりやと同期の仲間。
彼が入ってきた年の夏合宿での騒ぎぶり、
「僕のバックをやってくれるメンバー探してます」と言った尊大な態度、
こいつとは一生付き合う事はないな、と思ってた。
 
それでも、妙に僕になついてくれて、
案外神経細やかな所を発揮し、
軽井沢などの団体旅行では貸し別荘の手配から何からマメにやってくれた。
僕の初レコーディングの時もドライバーとして活躍してくれ、
ファッションメーカーSUZUYAに勤めてからも、しょっちゅう連んでた。
 
11fff82add314d36b43a14ac43946d77
 
ハワイを始め色んな所に行った。 
羽部君がSUZUYAを辞めてオーストラリアに渡った後も、
僕をオーストラリアに誘い、ロバート・ハリスさん始め色んな連中に紹介してくれ、車でシドニーから南へ下る旅を二人でした。
 
バリ島に初めて行った時も彼と一緒だった。
その時僕が作った曲「World of Love」をお供にオーストラリアで空や雲の写真を撮って写真集を発表した。 
 
366064a191ff491687dc95a6f24e1508
 
驚くほど素晴らしい写真を撮るので、彼の個展でBGMで流すインスト集『風の吹く場所』を作って、手作りのCDRのラベルを一緒に貼った。
今は販売終了になっちゃったけど、音楽+写真のベスト・オブ・HABUとも言えるアプリも作った。
2000年に娘の空海(ソラミ)ちゃんが生まれた時には「君がいたから」っていう曲をプレゼント代わりに書いた。
 
どこへ行っても彼は自分が見つけてきた特等席を僕に座らせ、
「先生、ここからの景色みてくださいよ」てなこと言いながら
「はい、ビール」と、そのホスピタリティは嬉しかった。
 
気がつけば血の繋がってない弟のような存在になってた。
 
家族、友人、旅、作品、それらに囲まれいい人生だったに違いない。
いつか彼に又会いたい、風の吹く場所で。
 
Aff4d35135ba477694dc48e0d068eafd
 
杉 真理

« 2022/12/05  松任谷正隆さん | トップページ | 2022/12/17 「奇跡のような日」 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事